「誰かの支えになっている」という思いが自尊心を育むことに気付きました。
私は長年、若者たちの自立支援や就労支援を応援、サポートしてきました。ノースゲイトでは引きこもりや非行に走っていた生徒など、様々な事情の子達を引き受けています。生活訓練や就労訓練を行い、寮から勤め先の職場に通う練習も行います。自分で部屋をかりて自立して暮らせるようになるまで見守っています。
その中でも、特に難しいと感じてきたのは、精神障がいのある生徒たちの就労・自立支援です。(NPO法人ノースガイアは多機能型の事業所であり、就労移行支援と就労継続支援B型を担当しています)
彼ら、彼女らの障がいは軽度から重度まで様々ですが、普通の就労訓練は難しく、どうしても訓練は軽度な作業になりがちです。
少しずつ、少しずつ前進している生徒たちにとっても、「やりがい」や「誇り」や「自尊心」は大きな活力になります。
生徒たちの指導を悩んでいた時期に、Support for Woman's Happinesがサポートするラオスの障がい作業所ソンパオに御殿場の生徒たちを連れていき、交流事業を実施する機会がありました。
ラオスの現場の様子や雰囲気を感じる中で、障がいを持った子達でも「自分は誰かのために貢献することができる!」ということが誇りと自尊心を育むのだということに気付きました。
「御殿場にいる子達にもこのような気持ちを持ってほしい。」
「彼ら、彼女らに生きる喜びと、誰かを支えるだけの力があるということを感じて欲しい。」
そこで私は「支え愛プロジェクト」を立ち上げることに決めました。このプロジェクトは、ラオスの障がい当事者がXonPhao(ソンパオ)で作ったパーツを御殿場に届け、御殿場の障がい当事者が綺麗に製品化して地元地域で販売し、相互に雇用を支えていきます。
製品が売れれば売れるほどラオスの障がい者の方達の収入に繋がるため、「国際貢献ができている!」「自分たちが彼らを支えている!」という誇りと自尊心を育んでいってほしいと思っています。
岡田美幸(おかだみゆき)
通信制高校に勤務し、不登校、非行などの問題を抱える生徒と向き合う中で、教育理念にとらわれず一人一人の個性や能力に合わせた柔軟な支援が必要であると思い独立。その後、自身の経験を活かし、若者の自立支援や就労支援ができる全寮制自立訓練校を設立。現在、約50名の生徒の生活管理、職業訓練、就労など包括的な支援を実施。
御殿場市役所やリコーインダストリー(株)をはじめ大手企業と連携をはかることで、官民一体となって、日々若者の自立と無理の無い社会復帰に尽力している。
「福祉と企業の隔たりをなくす」をテーマに平成29年4月より【障がい者就労移行支援ノースガイア】を開所し、障がいのある方(精神、知的、発達障害、持病)でも一般就労を目指して、生活サイクルの改善や病院への引率、作業訓練、就労定着などを支援している。2017年度は7名の利用者のうち3名が一般就労を決めることができました。定着支援も引き続き行うことで安心して生活し続けられる環境を提供。
株式会社ノースゲイト 取締役
2018年 人間力大賞 準グランプリ受賞
御殿場ささえ愛プロジェクト
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